Plenus 米食文化研究所

ところで定食という食事スタイルはどのようにして誕生したのでしょうか?
日本は古くは大陸から、そして160年程前の幕末以降は西洋の影響を受けながら、美しく創造的な食文化を大成しました。私たちにとって馴染み深い定食も、さまざまな文化の影響を受けて独自の進化を遂げてきました。

日本の食文化史を辿りながら定食のルーツを探っていきましょう。

大陸より米が伝来

米食の始まり

  狩猟採集から農耕へ転換
 稲作が定着し、
米を中心とする食文化へ

狩猟採集から農耕へ転換
 稲作が定着し、
米を中心とする食文化へ

神饌料理

豊作大漁の祈りや収穫の喜び、
 感謝のため
  神への供物として
   「神饌」を捧げました

大饗料理

日本古来の伝統的な文化と中国文化の
 融合によって成立した儀式的な料理、
  上流階級層の饗応料理として、
「大饗料理」が誕生

精進料理

禅宗の影響により、
動物性食品を排除した
「精進料理」が発展

本膳料理

武士の饗応料理として「本膳料理」が誕生

懐石料理

茶の湯の発展に伴い、本膳料理の影響を
 受けながら、精進料理の思想性と
  調理技術を基本とした「懐石料理」が誕生

食文化の発展

江戸時代に入ると、
 食を楽しむスタイルが庶民にも広がり
  食文化が大きく発展

江戸時代に入ると、食を楽しむスタイルが
 庶民にも広がり食文化が大きく発展

海外の食文化の受容と浸透

肉食の解禁に始まり、西洋野菜、西洋料理と
 いわれる新たな食事スタイルの流入など、
  西洋の食文化を旺盛に取まれる。

ごはんを中心とした食事スタイル

文明開化以降、近代日本は戦中・戦後の食糧難を乗り切り、様々な国の特徴を柔軟に取り入れながら食文化を進化させてきました。日本の食事スタイルの変遷を溯ると、様々な影響を受けながら新たな料理様式を生み出してきたことがわかります。そしてそれぞれの様式に共通するごはんを中心とした食事スタイルは脈々と受け継がれ、現代の定食につながっています。伝統という枠を持ち続けているからこそ、そこにいろいろなものを柔軟に取り入れて進化してきた存在が定食なのです。

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